ふとした瞬間に「あ、この人素敵だな」と感じることがある。
それは、いわゆる“美人”とか“若い”とか、そういうわかりやすい基準とは少し違う。
派手ではないのに目を引く。
言葉は少ないのに、印象が深く残る。
その人には、どこか“余白”があって、無理がない。
自分のことをよく知っていて、無理して誰かになろうとしない人。
静かにそこにいるだけで、空気がふわっとやさしくなる。
そんな「余裕」のある人に、私は惹かれてしまう。
美しさって、若さでも、流行でも、着飾ることでもないんだと思う。
たくさん足していく美しさもあるけれど、
ある年齢を過ぎたら、
「どれだけ引いて、削ぎ落とせるか」が美しさになるのかもしれない。
たとえば言い返さない強さとか、飾らない潔さとか。
そういう“引き算の美”は、経験と余裕がないと身につかないものだと思う。
年齢を重ねるって、実はとても豊かなこと。
若い頃よりも、ずっと美しくなれる可能性がある。
だから、焦らなくていい。
どこか欠けていても、それが今の“自分らしさ”になる。
余裕は、完璧じゃないことからしか、生まれないのかもしれない。
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