鏡の前に立ってメイクをするとき。
服を選ぶとき。
髪をまとめるとき。
少し前までは、誰かの目を気にしていた。
「似合ってると思われるかな?」
「きれいに見えるかな?」
そんなふうに、“他人の目”を軸にして、自分を整えていた。
だけどある日ふと、「自分のために整える」ことの気持ちよさを知った。
それは、誰にも会わない日の朝だった。
予定もなくて、ゆっくり起きて、湯気の立つ紅茶を飲みながら、
なんとなく顔を洗って、髪を整えた。
誰に見せるわけでもない。
でも、それだけで心が整った。
「今日も大丈夫」って、そっと背中を押された気がした。
それから私は、整える理由が変わった。
見られるからじゃなく、自分が気分よくいたいから。
誰かに褒められるためじゃなく、自分と仲良くしたいから。
そうやって、自分をちょっとだけ丁寧に扱うだけで、
1日のリズムが少し優しくなる。
美しさって、誰かの評価で決まるものじゃない。
自分の心に、ちゃんと手をかけてあげること。
それが積み重なって、「私らしさ」になるんだと思う。
コメント