10代や20代の頃、私は“足すこと”に夢中だった。
メイクも、アクセサリーも、ファッションも。
いろんなものを重ねて、盛って、なんとか「自信」を作っていた。
「足せば足すほど、美しくなれる」って、どこかで思っていた。
でも、それってきっと、“自信のなさ”を隠すためだったのかもしれない。
年齢を重ねてくると、だんだん“引くこと”に心が動くようになった。
濃いメイクより、肌の透明感。
高価なものより、自分にしっくりくるもの。
飾りすぎない笑顔のほうが、素直でやさしく見える。
足しすぎない、隠しすぎない、飾りすぎない。
そこにある「ちょうどよさ」って、本当に美しいなと思う。
自分を信じられるようになると、引くことが怖くなくなる。
見せすぎなくても、伝わるものがあるってわかってくる。
だからこそ、今の私は“引き算の美”が好き。
それはきっと、自分をちゃんと見つめてきた人にだけ、
自然とにじみ出るものなんだと思う。
これからもっと歳を重ねても、足さずに深くなっていけたらいい。
私だけの「静かな美しさ」を育てていけたら、それで十分。
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